日常

家に帰ったらチーズ(200g)の空箱となんかフレバーティーの空箱があるんですよ。
風邪ひいてるのに。なんですかこのラインナップ。何事ですかと。いつの時代の配給かと。
ミネラルとビタミンがない。紅茶の方にはビタミンCが多少添加されてたけど。
そらこんなん食ってたら具合がよくなる訳がない。
僕は感情的な生き物なので、見た瞬間に問いただしますよ。なにこれと。
そしたらピッコロも真っ青の顔色で言うんですよ。
「食べたいのがそれしかなかった」とか。
子供か。あやうく口から卵生むトコだったわ。お陰で二の句が告げない。
餌に群がる鯉みたいに口をパクパクさせて、あーもーとか言いながら飯を作る。



うちは食べ物の好みが意味わかんない人が多いので作る前に聞くんですよ。
「玉ねぎ食べれたっけー?」とか言いながら、聞くだけですけど。聞くのと切るのがマルチスレッドで動いてるので0.1秒くらいで返事がこないと止まれない。割込命令受け付けない。ウォーターフォールでドン。
困ったことに僕にはなぜか玉ねぎの皮を全部剥いてしまう習慣があって、いっつも玉ねぎ多くなる。「先に使う分を切ってから剥きなさい」と何回か言われてる。ザ・正論。馬の耳に念仏。
そんときはネギを切ってたんですよ。そしたらうちにはネギを大嫌いな人と大好きな人が居ることをふと思い出しまして。
まぁとりあえず聞いてみました。習慣で。案の定「食べれない」と。切り刻んだ青ネギがネギ臭さをアピールしています。
仕方ないのでネギ味噌に。炒めりゃ食えんじゃね?とか思いつつ。
ちっこい生き物が「いい匂いする」とか言いながら邪魔しにやってきます。踏み台使って鍋の中身を見るのが楽しいようで。
「なにそれ」とか言うのでお玉でちょいと掬って味見させてみます。
「美味しい!」と大絶賛。ちょー目が輝いてる。あんたネギ食えないってさっき言ったやん。
「それネギだよ」と心優しい僕は言います。
「え!?なんで!?」と想定外の返答。返しに困ります。オマエは何を言っているんだ。
「な、なにが?」もうこの時点で負けです。コミュニケーション不全。取らないでいいなら取らないに越したことはないと心の中の引篭もりがボヤきます。
「なんで食べれるの!?ボクネギ嫌いなはずなのに!」まずはボリュームを下げてくれ話はそれからだ。
もうこんなんばっかなんですよ。だから君が言ってるのは好き嫌いではなく、気分だと。
そのとき食べたいものは好きで。そのとき食べたくないものを嫌いと表現している。何回言っても理解されませんが。
「なんで!?」って知らんがな。ボリュームを下げろ。



仕事が最近遅くて家でご飯が食べれてないので帰りにお弁当とかを買っていくわけですよ。
んでテレビ見ながらお弁当をごそごそと。
するとちっこい生き物。
「ボクそれ好きなんだーお蕎麦も好きだし、黒豆も好きだし」この日はお蕎麦御膳とかいうお弁当です。
「…?食べたいの?」僕は周りくどい言い回しが理解し辛いので直球に変換して意図を確定させます。
「…(コクン)」頷く生き物。
「じゃあはい」(お弁当ごと渡す)
「いいの!?なんで!?」なんで?
「…なんで?食べたいんじゃないの?」もう何が何だか。
「美味しい!」ボリュームを下げろ。