引用

「先日、『フジテレビ開局50周年記念記録よりも記憶に残るフジテレビの笑う50年』という番組がやっていたんですね。その中で昔のお笑い番組のリプレイがたくさん流れたんですが、それを観たナインティナインの岡村さんがこんなことを話していたんです。かつてのお笑いは、危険なこともエロいことも含めてめちゃくちゃやっていた。でもいまは、イジメのきっかけになると言われるから同じことはできないんだ、と。芸人が芸人をいじる芸や罰ゲームが、イジメの手段として使われる、イジメを助長している、と言われてしまうんだそうです。そこで岡村さんは、僕には涙ぐんでいるように見えたんですが、そういうつもりでお笑いを作っているわけではない、と言ったんです。むしろいじめられている子が土曜の夜にお笑いを見て、芸人がいじられている様子を笑い飛ばしてストレス発散してくれればと思って作っている、と。その言葉に僕はものすごく感動したんですね。ゲームも同じように悪く言われがちです。何か事件が起こると、その容疑者がプレイしていたゲームが報道され、ゲームの影響だと言われる。でもそう言われてしまうのは、僕たち業界人が責任を果たしていないからだと思うんですよね。いつまでゲームを作り続けているかはわかりませんが、僕だけでも業界内で果たせる役目があるんじゃないか、それを考えていきたいと思います」(名越)