kennak2005-10-30

僕が電話するのはお店ではなく
彼女の携帯だ



「もしもし? これから行きたいんだけど・・・ いいかな?」


「え? これから?」


少し戸惑ったような声
忙しいのかな・・・?



「うん・・・分かった いいよ じゃぁ お店開けておく」


「ありがと もう少ししたら着くと思う」




30分位で他の客は誰も居ない店内へ




従業員も彼女と数人居るくらいだ
それも帰り支度をしているようだ




「いつもこの時間だね」


「ごめんね 助かってるよ」


「で今日はどうするの?」


「ん 適当に短くして欲しいかな さすがに邪魔になってきたから」


「また こんな女の子みたく伸ばして〜w」


「よく言われるw ご飯食べてて髪の毛口に入るしw」


「きも!」


「おいw きも!とか言うなw お客なのに・・・orz」


「ぁ〜 それなんだけどね」


「ん? なになに」


「あたし 今日が最後なんだ ここ」


「え? ほんとに? そっかぁ 辞めるの?」


「ちょっと遠い所にお店持つことになったの」


「おお〜 凄いじゃん〜 出世だ〜 おめでと^^」


「えへへ ありがと だから今日が最後なの^^」


「なるほどねぇ もう随分切って貰ってたからねぇ」


「4,5年位・・・?」


「そんなもんかも」


「最初も紹介で来た時も女の子みたいって思ったんだよねぇ」


「言ってたね そんな事  ていうか 伸びて切りにくる度に言ってたような・・・?」


「あれ? そだったっけ? 細かい事覚えてるな〜」





・・・




「はい 終わりー」


「うい お疲れー」


「んじゃぁ 無料でいいよ」


「おおw ありがとー」


「まぁ 一応お礼って事で」


「なんのだよw 無料に越した事ないけどw」


「そういや何回無料にしたっけ? 請求書回したら凄い事になりそうだね?」


「げw そんなのありか? 勘弁してよ」


「あははw じゃぁね 気を付けて」


「はーい そっちも がんばってね」




「うん」