よーと神様

よ「ねーねーけなくー神様って居るの?」
け「うん?居るよ?」
よ「神様ってなに?」
け「うーん、ここが世界だとするじゃない?(紙に小さい丸を書いて)」
よ「世界って日本?」
け「宇宙とか人間が認識してる領域を全て含んだもの」
よ「うん」
け「んで、この世界っていうのは成立していることの総体なの」
よ「総体?」
け「集まり」
け「今うちには猫を飼ってないから猫はいないよね」
よ「猫かわいい飼いたい」
け「うん、今飼ってないけど飼うことを想像することはできるよね」
よ「うん」
け「でも今成立しているのは猫を飼ってないということなの」
け「うちが猫を飼っている世界は存在しないでしょ?」
よ「うん」
け「これが成立しているっていうことでこれらの集まりが世界」
よ「うん」
け「でも想像できる世界がある(さっきの丸の外に大きな丸を書いて)」
け「これは可能性を含んだ世界」
よ「夢の世界?」
け「うーん、人間が考えることができる世界かな?さっきみたいに猫を飼う可能性とかそゆのの集まり」
よ「うん」
け「これが神様」
よ「じゃあ神様はなんでもできるの?」
け「なんでも…うーん実行権限はないんだよな…」
よ「実行権限?」
け「物事には読む、書く、行うっていう三つから成り立ってて、本読んだり、作文書いたり、外で遊んだりするでしょ?」
よ「計算を書くのと行うのって何が違うの?」
け「計算を行うのは頭で書くのは手?かな?イイトコ突きすぎてて答えにくいな…」
よ「神様は読んだり書いたりできないの?」
け「神様自体が何かすることはなくて、神様から読んだり書いたりするのが人間」
よ「何でもできるけどなんにもできないの…?」
け「そうなるねぇ…」
よ「なんで居るの?」
け「ええ、そんなこと言っちゃうの…」
け「傲慢にならない為に居るんじゃないかなー」
よ「傲慢…」
け「よーくんはさー良い事があるとすぐ調子に乗って俺スゲーってならない?」
よ「なる…怒られるまで遊んだり」
け「怒ってくれるのは先生だったりママだったりするでしょう?」
よ「うん…」
け「今は先生とかママとかが居るけど、大人になってからもそゆ自分より上の存在みたいなものを認識しとくと」
よ「うん」
け「良いことや悪いこといろんなことに対して素直な気持ちをその存在に対して表現できるんだよ」
よ「お礼を言うの?」
け「お礼でも挨拶でもなんでもいいんじゃないかな?なんでも聞いてくれるよ」
よ「ふーん…神様って難しい」
け「そーねぇ…毎日生活していくのってサイコロを振り続けるようなもんなんだよ」
よ「1から6の?」
け「そう、自分で何かやると決めてそれを行う」
け「サイコロ振って1が出ても6が出てもサイコロを恨んだりしないでしょ?」
よ「恨んだって意味ない」
け「そうだね。誰かに嫌なことをされてもそれはサイコロで1が出たのと同じで」
け「その誰かとたまたま嫌なことをされるタイミングがあったってだけなんだよ」
け「だからその誰かを恨んだりする必要もない」
よ「仕返しは?」
け「その嫌なことによるかなー自分が大切なものを傷つけられたら怒りを表現していいよ」
よ「でも弱いヤツだったらちょっと脅せば言うこと聞くよ?」
け「そんなことしてんのか…うーん、脅されたことで嘘言ってるかもしれないとは考えられないかな?」
よ「え?」
け「よーくんは怒られたときにさ。これ以上怒られないように喋ろうと考えるでしょ?」
よ「うん…あ、それと同じってこと?」
け「そうそう、本当はやってないのに怖いからやりましたって言ってるかもしれないよね」
よ「そっか…」
け「まぁ良いことも悪いこともあるけど楽しめばいいよ」
よ「毎日楽しいよ?」
け「陽気だねー」
よ「よーじなだけにね」
け「そのネタはもういいから」